Crazy For dos and don'ts

音を楽しむことを。日々の無常を。心の遊びを。

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毎日がオリンピックで
過ぎていく、
そんな感じの日々ですね。
何が良かったかって、
今日の400Mメドレーリレーかな。
これで銅メダルってすごくね。

オリンピックなんだけど、
この時期に書くのがいいと思ってこれです。
河瀬直美2007年監督作品
「殯の森」。
カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作。

最近奈良に、しばらくぶりに
訪れてみた。
しばらくとは、
だいたい四半世紀(25年)
ぶりである。
修学旅行以来行ってなかった。
光陰矢のごとし(苦笑)。

奈良滞在中買って読んだ
Quick Japan Vol77に、
板尾創路&ピエール瀧の
Tour de Daibutsu
「あおによし奈良の都をめぐる旅」
という特集があった。

板尾「ピラミッドもそうやけど、
(奈良の大仏のような)巨大なもの
って原始的な匂いがあるよな。
京都はなんかファッショナブルやし、
都会的な垢抜けた感じがあるし……」

奈良に久しぶり行って感じたことは、
奈良という場所は、
剝き出しにすごいものが近くにあって、
ちょっと「原始的な」においがするところ、
って感じ。

JR奈良駅、近鉄奈良駅近辺周辺を
中心に動き回った感想。
かなり遅くまでやっているバー
見つけたけどね。

またJRにのった時に、
電車の窓から
池と小高い丘が何カ所も
見えたのが印象的。

奈良で、小高い丘があって緑で覆われていたら、
だいたい古代の古墳だそうである。
地元の人が言っていた。

この映画もその奈良のにおいがする。

あらすじは、
奈良県東部の山間の地。
旧家を改装したグループホームに
暮らすしげき(うだしげき)は、
亡くなった妻の思い出とともに
静かな日々を過ごしている。
ここに新任介護福祉士としてやってきた
真千子(尾野真千子)もまた、
不慮の事故で子どもを亡くした喪失感
を抱えて生きていた。―中略―
ある日、二人はしげきの妻が眠る森に、
墓参りへと出かけていく。
原初のエネルギーあふれる盛夏の森で
彼らを待ち受けていたものは…。

自分は春日の森を見れば良かったが、
そこまでのバスがなく断念した。
ただ奈良の原生林はすぐ近くにあったから、
なんとなくそれを感じられた。

この映画、
緑にあふれ生命力にみなぎるオープニングで、
自分は、奈良の濃い緑の前に
置いていかれる。
海の碧さを思い浮かべられるような
緑っていうかな。

真千子が帰宅しているシーン以外、
この冒頭のシーンがずっと頭の中にある
ような感じ。

後半、「生き残った(生き残ってしまった?)」
二人は、奈良の奥深い山に入る。

この山のシーンでは、
二人の「想い」が滲み出てくるのか、
森の荘厳さからなのか、
映像に畏怖してしまうと同時に
見入ってしまう。

この映画にも他の河瀬監督作品同様
またはそれ以上の何かがある
ような気がする。

山のシーンが大半を占める
この映画には河瀬直美監督の
言葉がよく沿う。

「私たちの人生には
たくさんの困難があります

けれども
目に見えないもの―
誰かの想いとか
光とか、風とか
亡くなった人の面影とか

そういうものに
心の支えを見つけたときに
たったひとりでも
立っていられる―

私たちは
そんな生き物なのだと
思います。

そんな想いを
込めてつくった映画を
評価してくれてありがとう

この世界はすばらしいと思います。」
(第60回カンヌ国際映画祭授賞式スピーチ)

濃い森に這い入り、
山を一歩一歩踏んで
登っていく行為そのものに
殯(もがり)がある。

八月のこの時期なんだけど、
目に見えないものに
支えられて生きているのを
あまり実感できなくなっているのはないか?

自分も実感として、
昔ほど8月のこの時期を
感ぜられなくなっているのに驚く。

家族で死んでしまった人が、
ここ10年間いないことからすれば
いいことかもしれないが。

それにしても、
自分自身や何かとたたかうのに忙しくて、
いなくなってしまった人たちに
対する想いがどんどん薄れてくる。

そんな時、この映画を見て
特典映像を見て
ハッとさせられるものがあった。

また奈良に
行ってみたくなった。

いい映画。

次回作の
「七夜待」
も楽しみ。


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